JMK地区賞受賞おめでとう!

11月13日国際JMK会長代理マルティナ・ガンボア様より
2018年度、岡山ゾンタクラブ三宅定子様よりご推薦の岡山大学高橋桃花さんの、26地区地区賞受賞のお知らせがありました。
地区委員長としてこの喜ばしい報告に、心よりお祝い申し上げます。
本当におめでとうございます。
高橋桃花さんは、とても優秀かつゾンタの理念にあった方と思っております。
彼女はきっと若い企業家として、将来輝かしい活躍をして下さる事でしょう!
期待をこめてお祝い申し上げます。

JMK奨学金委員長 羽藤成代

JMKアワード地区賞 高橋桃花さん

岡山大学 工学部 情報系学科
副専攻グローバル人材育成特別コース 4年

 私は工学、グローバルイシュー、特にジェンダーの平等には、高校の時から強い関心を持っていました。大学では、プログラミングやコンピュータサイエンスに関する講義に加え、リーダーシップや組織行動に関連する講義も履修し、技術だけではなく技術と人を結び付ける経営スキルについても学んでいます。
 大学3年時には、アメリカのシリコンバレーに交換留学生として留学する機会を得ました。留学中は、コンピュータサイエンスについて学ぶだけでなく、シリコンバレーで働く人々に触れ、起業家精神、IT業界の仕組みや経営方法についても学びました。また、週末等を利用して、IT業界における女性進出を推進するためのカンファレンスなど30以上のイベントに参加し、情報の蓄積とネットワークづくりに励みました。そこで感じたのは、アメリカでは多くの女性が、文系・理系に関係なくコンピュータ関連の講義でプログラミングを学ぶ機会がある一方で、日本では基礎的なコンピュータ技術ですら女性は学ぶ機会が少ないということでした。この現実に直面し、私はこの状況を変えたいと思うようになりました。
 この状況を変えるために私が行っている行動の一つとして、2015年からプログラミング初心者の女性を対象とした無料のプログラミングワークショップ「Rails Girls Okayama」の運営に携わっています。Rails Girlsとは、より多くの女性がプログラミングに親しみ、アイデアを形にできる技術を身につけるサポートをしているコミュニティです。このワークショップを通して、今までプログラミングを学んだことのなかった約40名の女性にプログラミングを学ぶきっかけを提供してきました。
 大学卒業後は、ITエンジニアとして働く傍ら、女性がコンピュータ技術を学ぶ機会を設け、IT業界への女性進出を推進する活動を継続していきたいと考えています。電子情報技術産業協会のレポートによると、IT業界に就業している女性は、たった18.5%にすぎません。つまり、コンピュータ技術の可能性をまだ知らないだけで、心に素晴らしいアイデアや可能性を秘めた女性が、日本には多くいるということです。私は、このような女性のIT業界への進出をサポートする活動が、国際ゾンタJMKアワードの目的の一つである女性の地位向上、ジェンダー平等の実現につながっていくと考えています。
大切なのはきっかけです。高校一年生の頃、私は将来何をしたいのか分かりませんでした。そんな時、私にプログラミングの世界を教えてくれたのは、かつてWeb開発者として働いていた母でした。それまで、プログラミングについて考えることなど一度もなかった私に、現在の私に至る「きっかけ」を作ってくれました。私も多くの女性に「きっかけ」を与えられる存在になりたい、また、女性にとってコンピュータ技術をもっと身近なものにしたいと考えています。

推薦者 岡山大学 学長 槇野博史様より
 高橋さんは、IT業界における女性のエンパワメント推進に向けて日々努力を積み重ねてきました。岡山大学工学部において専門知識を習得するとともに、グローバル人材育成特別コース生として、将来のグローバルリーダーとなるべく、リーダーシップや経営スキルについても学んでいます。大学3年時には、本学の協定校である米国サンノゼ州立大学に留学し、多くの起業家が集まるシリコンバレーにおいて、最先端のIT技術や国際的な経営感覚を身に着け帰国しました。
岡山大学は2017年12月、国連の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals; SDGs)に向けた取り組みが評価され、SDGs推進本部(本部長:内閣総理大臣)よりジャパンSDGsアワードを受賞しました。SDGsでは17の目標が設定されていますが、5番目の目標「ジェンダーの平等」について、現在、まさに現場で取り組んでいるのが高橋さんです。彼女が取り組む女性を対象としたプログラミングワークショップは、女性のエンパワメントを推進し、IT業界の活性化に大きく貢献していくことでしょう。
世界的な課題の解決には、これら女性のエンパワメントが欠かせません。高橋さんのこれまでの実績と高い志は、世界的な課題を解決するグローバルリーダーとしての資質を証明するものです。よって、高橋さんをJMK奨学生として強く推薦いたします